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プラチナ製のカルティエ タンク ア ギシェ(1997年)

チョン氏の時計収集が本格的になったのは、2015年頃、ロースクール(法科大学院)でのこと。「ロースクールが大変だったので、そこで自分は成長したんだと思います。『これは自分が興味があるのものなのだから、弁解しようとは思わない』と考えたのです」と語る同氏は、現在、本業の傍ら、ニューヨーク時計協会(Horological Society of New York)の顧問としてプロボノ活動も行っている。2018年12月、彼女はこのプラチナのタンク ア ギシェに出会った。これまでカルティエを意図的に敬遠していた彼女にとっては、意外なことであった「店員がパンテールを見せようとすると、顔をしかめていました」。それでも、驚いたことに、彼女はタンク ア ギシェの存在を知っていたのだ。「そのデザイン、時代性、そして存在感に、すぐに心を奪われました。こんなに小さいのに、存在感があって、しかも重さもずっしり。私を見て! って言っているような感じで、もうこれは買うしか無いと思いました」。

この時計は、チョン氏のチェックリストのなかでデザインの重要性を一挙に高めると同時に、「根気が必要で高価なヒストリカルなカルティエの道を歩ませた」モデルでもある。

シンプルでミニマルなスタイルのタンク ア ギシェは、チョン氏が普段から愛用しているみっつの時計のうちのひとつだ。この1本は、オペラやブラックタイから、「ママのところに帰るときのスウェット」まで、さまざまなシーンで着用されているそう。


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